自分の教育観を整理するために、何回かにわたってブログにまとめてみようかと思います。
僕に家庭教師を依頼しようか考えている人にも参考になるかと思います。
僕の教育観は醒めてます。熱意を持って教育に携わっている人って「誰でも無限の可能性を持っている!」とか「誰でも変われる」って感じの人が多いんでしょうけど、僕はそうじゃないです。
「他人と過去は変えられない」というスタンスです。
こっちはできるだけ良い授業を提供するけど、それを生徒がどう活用するかはあくまでも生徒次第。
僕には伸ばせない人もたくさんいます。
そういう意味では、教育に熱意や希望を持っていないです。理想の教育を普及しようとかいう意識も薄いです。
誤解のないように言っておくと、個別で教えれば、9割の生徒は大きく成績を伸ばします。
偏差値10伸びたとか、学年順位が100上がったとか、そのくらいが普通です。
でも、「この勉強法を実践すれば誰でも早慶に受かる!」とかは思わないわけです。
私の教え方なんかより、成績に影響する要因は他にたくさんあります。
まず、遺伝。これは変えられません。
次に、生育環境。これは両親と住んでいる地域の影響を受けます。その影響を15年くらい受け続けてきた人を、1年程度の指導で変えることはできません。文化的資本の蓄積の大きさは、学力に影響します。
性格も、大人に比べれば可塑性が大きいけれど、ある程度の方向性は決まっています。
大きく伸びる生徒も、私の力だけ伸びるのではなく、もともと持っていた種が、私の指導をきっかけにして芽を出すわけです。
生徒の力でだけ伸びるのでもなく、私の力だけで伸びるのでもなく、生徒と私の相互作用で伸びるのです。
はたから見れば、大きく変わったように見えても、その人の本質的部分は変わってなくて、何が表に出ているかが変わっただけだと思います。
もともと持っている種次第で、どこまで伸ばせるか、その限界は決まってしまいます。(もちろん私の指導力の限界もあります。)
至極当たり前なことだと思うのですが、これを明言する人って少ない気がします。
誰でも伸びます。でも伸びしろには個人差があります。
熱心な先生は、誰でもどこまでも伸びると言いがちだし、ダメな先生は、お前は伸びないと言いがちです。
ちなみに、生徒の伸びしろを把握するのは得意だと思います。
同僚の先生よりも、より早いタイミングとより高い精度で予測できていると思います。
判断基準にするのは、論理思考力とGRIT(やり抜く力)ですね。(詳しくは後日)
そういう視点で生徒を見ていると、「変わった」と言われるような生徒も、元からすごいってことが分かります。
こういう価値観が、自分の教え方にどう影響しているか?
僕は、頼りにされたら意気に感じるけど、自分から生徒にお節介を焼くことはしないタイプです。
あとは、意外なことに、できない生徒にも優しいと受け取られることが多いです。伸び代には個人差があるから、各自が自身の伸び代の限界まで成績を伸ばすことが大事だというのが僕の考えです。だから、成績の良し悪しで比較をすることはしないです。それが、優しいと受け取られる要因かもしれないですね。
この辺りが「他人は変えられない」という価値観が影響している箇所かもしれません。(ここも詳しくは後日)